事業を通じた地域・社会・環境的課題の解決
「高品質、だけど低価格なデザイン住宅」の供給
「すべての人に持ち家を」
当社グループは戸建住宅の土地仕入から設計・施工・販売・アフターフォローまで自社によって行う「責任一貫体制」のもと、戸建住宅の開発プロセスにテクノロジーを積極的に活用することにより、戸建住宅のサプライチェーンの最適化に取り組んできました。これによって実現可能となった当社の主要商品である「KEIAIの戸建住宅:高品質、だけど低価格なデザイン住宅」は、住宅・不動産を求める多くのお客様に受け入れられ、2022年度には7,000棟以上の戸建住宅を販売するまでに成長いたしました。
住宅・不動産はそこに住まうお客様にとって生きる源であり、生命を守り、また財産としても大きな価値があるものです。その一方で、日本国内の持ち家比率は61.2%と、いまだに多くの人々が持ち家を持つには至っていない状況です。今後さらなる高齢化が進み、世帯可処分所得が伸び悩む日本国内において、安心して将来にわたって住むことができ、また、将来の資産となる住宅・不動産が十分に提供されていないことは、日本における解決すべき大きな社会的課題となっています。また、世界の各国においても、貧困や紛争、部資材不足、サプライチェーンの問題など、人々を取り巻く状況によって、自らの家を持つことができない人々もまだ数多く存在します。
当社グループは、日本だけではなく、世界中の人々の住まいに対する不安を取り除き、心から安心することのできる住まいを供給していきたいと考えています。高品質な住まいを妥協なく追及し、しかもそれを多くの人々にとって手の届きやすい価格で提供すること、そして、デザイン性に優れた住宅・不動産をより多く供給していくこと、これが当社グループが目指す姿です。「すべての人に持ち家を」。KEIAIは世界中のすべての人が自らの家を持つことができる世界の実現を目指しています。
日本における空き家問題の解決
コンパクトで災害に強い地域社会の実現
日本国内における住宅ストックは充足している一方で、空き家数は849万戸、全国住宅に占める空き家比率は13.6%となっています。空き家の増加は家屋倒壊や震災など災害時の支援活動の妨げ、治安の悪化などを引き起こす可能性があり、健やかで安全・安心な地域社会の維持・発展のために社会的な解決が求められています。
また、日本の地方・郊外においては、今後高齢化社会の進展に伴って、よりコンパクトで災害にも強い地域社会の維持が必要されており、郊外住宅の適切な除却・建替え、すなわち、住宅ストックの健全な新陳代謝が必要とされています。
当社グループは地方郊外を中心としたエリアにおいて、高性能で耐震性に優れた戸建住宅を数多く供給することで、日本の住宅ストックの健全な新陳代謝に貢献しています。
特に、当社グループの「コンパクト分譲住宅」は郊外の主要駅から平均して徒歩18分となる、主要駅から比較的近いエリアでの開発に特化しています。主要駅から近いエリアでの老朽化した住宅の新陳代謝を行っていくことにより、高齢の方でも乗用車に頼らず主要な施設にアクセスが可能な「コンパクトシティ」型まちづくりを推進することで、災害に強く高齢化が進む地方においても、地域の人々が安全に、安心して、活き活きと、楽しく、豊かに、快適に住まうことのできるまちづくりを目指しています。
脱炭素社会に貢献する木造住宅の供給
木造住宅の供給による国内森林の保全と脱炭素社会の実現
当社グループでは、国内だけでなく世界の多くの国・地域における課題となっている環境問題に対しての取り組みを積極的に推進するため、グループにおける重点課題(マテリアリティ)として「環境保全」を特定しております。また当社グループが今後も持続的な企業価値の向上を実現していくため、当社グループが関係するバリューチェーン全体を通じ、環境負荷低減・環境保全へ向けた取り組みを進めています。
ケイアイスター不動産グループは木造による戸建住宅の供給を中心とした事業を展開しております。木造住宅の材料製造時におけるCO2排出量は、他構造に対して少ないとされており、一般的な木造住宅一戸あたりのCO2排出量(材料製造時)は、鉄骨プレハブ住宅・鉄筋コンクリート住宅に対して、約1/3~1/4の排出量になります。
国産材を使用した木造住宅生産におけるCO2排出量は欧州材の輸入に比べて1/5の排出量に抑制できるため、国産材による木造住宅の供給は環境負荷がより少ないビジネスモデルであると言えます。
さらに、国内の森林資源を住宅として活用することは適切な国内の山林の保全・利活用を促し、森林の保全、生物多様性の確保、森林保水力の回復による災害レジリエンスの強化につながります。
当社グループでは木造による分譲住宅の供給、国産材の積極活用による国内森林の保全および脱炭素社会の実現に向けた事業展開を引き続き推進してまいります。
2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | |
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販売棟数 | 2,063 | 3,405 | 3,741 | 4,606 | 5,111 | 7,176 |
- ケイアイグループにおける、分譲住宅、注文住宅の販売棟数推移
一般的な戸建(賃貸) | 注文住宅 | リフォーム住宅 | ケイアイの分譲住宅 | |
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月額コスト負担 | 12 | 12 | 7.7 | 5.6 ~ 7.0 |
2019 | 2020 | 2021 | 2022 | |
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ケイアイの分譲住宅 | 100 | 114.3 | 115.3 | 112.9 |
戸建住宅 | 100 | 99.4 | 108.2 | 118 |
マンション | 100 | 104.5 | 114.6 | 125 |
- 2019年度を100とした指数
- 国土交通省「不動産価格指数(南関東)」データを基に、戸建住宅とマンション指数を当社にて作成
2003 | 2008 | 2013 | 2018 | |
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持ち家比率 | 61.2 | 61.1 | 61.7 | 61.2 |
2013 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | |
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可処分所得 | 30,474.4 | 30,032.2 | 30,597.0 | 29,290.3 | 29,915.6 | 30,777.4 | 30,918.2 | 32,673.1 | 32,368.4 |
- National Accounts at a Glance, OECD